病棟紹介Ward

認定看護師/診療看護師

地域の急性期医療を担う病院として

診療看護師

診療看護師とは

5年以上の臨床経験を積んだ上で、指定の大学院で2年間の修士課程で医学・看護学を学び、認定試験に合格した看護師のことです。高度な知識と技能が特に必要とされる特定行為(21区分38行為)を、医師の包括的な指示のもと、手順書により行うことができます。

診療看護師は、患者さんの症状・病態に応じ必要な看護・治療を自らの判断で行えるようになります。

当院では、診療看護師は診療部の協力のもと2年間の研修を行います。初期研修医と同様に各診療科をローテーションで回ったり、指導医に付いて救急外来での初期診療に入りながら、臨床で必要な知識・技術を学びます。
研修修了後、診療部と相談しながら、それぞれのキャリアプランに沿って、どの診療科で業務するかを選択します。現在、脳神経外科、心臓外科などで業務を行っています。

脳神経外科で活躍する診療看護師

診療看護師

和出 南
2012年入職

チーム医療における調整役として、
チームの力を最大化し、患者利益に繋げていく。

診療看護師とは、医師の指示のもとで一定の診療行為を提供することのできる看護師です。
医師の診療の補助として手術や治療に関わることもありますが、業務の大半は外来や手術にて多忙な医師に代わり、病棟患者の管理や退院調整などの業務を行っています。
診療看護師は、日々医師と患者の病状や治療方針に関して共有していることから、医師と看護師、コメディカルとの間の橋渡し役を担うことが多くなり、今では多職種チームにおける調整役としての業務比率が高くなりました。

診療看護師の業務内容

患者を待たせないタイムリーなケアを提供

皆さんはこれまでに医師が多忙で処置ができない、ドレーンが抜けてないからリハビリが開始できないなんて場面を経験したことはありませんか。私も看護師として勤務している時に、医師の手術や外来診療の都合のために患者の食事を中断させてドレーンを抜くという場面を見ることがあり、医療者中心の対応に疑問を感じていました。
診療看護師は、21区分38行為の特定行為が認められており、医師を待たずに患者の一部の処置や検査、処方を行うことが可能となりました。医療者中心の医療でなく、患者中心の医療、ケアを提供することが可能となり、今では患者、コメディカルと調整を行いながら、タイムリーなケアの提供を行えるように心がけています。

診療看護師が在院日数短縮に貢献

脳神経外科に入院される患者は半数以上の患者が自宅に直接帰れる患者は少なく、ほとんどの患者がリハビリや療養、施設などの転機先を調整していくことになります。
医療者側の都合に合わせるとなかなか調整が進まないため、脳神経外科では診療看護師が中心となり、他職種と連携しながら転機先調整を行っています。他職種のご協力もあり、在院日数短縮に貢献することができました。
この在院日数短縮に関する取り組みは、学会でも発表させていただきましたのでご一読いただけると嬉しいです。

学会発表データはこちら

2年間の研修

診療看護師

新井 淳一郎
2017年入職

当院の医師は診療看護師に対して理解があり協力的です。診療看護師にとってとても恵まれた環境で学ぶことができています。

大学院で2年間学んできましたが、実際に臨床に入ると今まで学んだことはほんの一部なのだと実感しています。臨床で必要な知識・技術をしっかりと学び、診療看護師として果たすべく役割を見つけ当院で活躍していきたいと思います。

① 診療各科ローテーション研修

初期研修医と同様に、診療各科をローテーションで回り臨床に必要な知識・技術を学びます。当院の診療部はたいへん協力的で、多くの診療科に受入していただき、1~2ヶ月のスパンで各診療科を回っています。多くの診療科を回れることが当院の研修の特徴です。

ローテーション受入診療科:消化器外科/消化器内科/婦人科/脳神経外科/循環器内科/腎臓内科/泌尿器科/心臓外科/大動脈外科/麻酔科/放射線診断科

②救急外来での初期診療

指導医に付いて、救急外来で、搬送患者やウォークイン患者の初期診療を行います。

③臨床推論カンファレンス(ERカンファ)への参加

平日の朝9時から1時間かけて毎日実施している臨床推論カンファレンスに参加しています。初期研修医とともに、夜間に救急搬送された患者さんの主訴、病歴と身体所見、検査データなどから鑑別疾患を考え、論理的に診断を絞り込むトレーニングをします。