病棟紹介Ward

7階病棟

川崎大動脈センター(大動脈外科)

施設にはない大動脈疾患の専門病床で、
急性期看護師に求められる知識・技術がしっかりと身につく

川崎大動脈センターは大動脈疾患の専門医療センターであり、国内最多の手術を実施しています。そのため大動脈疾患の症例が豊富で、高度な専門知識・技術が身につく他施設には無い環境が整っています。
7階病棟は外科的処置も多く、急性期看護師に求められる知識・技術全般をしっかり経験することができます。また腹部の大動脈疾患については、術直後患者を7階病棟で直接受け入れるため、術直後管理にも強くなります。

急性期から回復期、退院まで一貫した看護が実践できる

入院から術直後の急性期、回復期、退院まで一貫した看護が実践できるのも当病棟の魅力です。心臓を止めて大血管を置換するという大きな手術を乗り越え、元気に退院される患者さんの笑顔を見ることは大きなやりがいの一つです。

川崎大動脈センターが目指す看護

国内唯一の大動脈治療専門施設としての誇りと責任を胸に、
救える命を救うため、チームで取り組みます​

  • 緊急手術で救命した生命に寄り添い、社会復帰に繋げる看護
  • 患者、家族の気持ちを理解し、患者・家族心理に寄り添った看護
  • 高度なアセスメント力を、患者の安全・安楽に繋げる看護

5年間で、当センターが目指す看護を実践できる看護師になる

《1年目・2年目の目標》:急性期看護師としての、基本的な技術知識を習得する​

《3年目の目標》:後輩指導や病棟運営などの役割を担い、主体的な看護展開を目指す​

《4年目の目標》:チーム医療に主体的に参画し、リーダーシップを学ぶ​

《5年目の目標》:当センターの目指す看護を体現し、チーム医療の軸として機能する​

7階病棟の強みと魅力

  • 他施設には無い、高度な専門医療・看護の提供
  • 急性期看護師に求められる技術、知識がしっかりと身につく
  • 術直後管理に強くなる(ACUへのローテーション制度あり)
  • 急性期から回復期、退院まで一貫した看護が実践できる
  • 未経験者から、急性期看護のプロを育成する教育体制
他施設には無い、高度な専門医療・看護の提供

国内唯一の大動脈疾患の専門医療センター

川崎大動脈センターは、大動脈瘤・大動脈解離の治療を専門に行う国内唯一の医療センターです。
超高齢者・ハイリスク患者に対する手術はもちろん、複合手術を必要とする高難易度手術にも対応し、他施設では「治療は困難」あるいは「治療は不可能」と言われた多くの患者さんに対して、積極的に専門的な医療・看護を提供しています。

国内最多の治療実績

当センターは、開胸・開腹手術とステントグラフト治療の両者に対応しており、治療実績、特に手術件数においては国内最多の実績があります。そのため、症例を豊富に経験できる環境があります。

緊急症例に対応 ~救える生命を救うために~

当院はドクターカーを保有しており、大動脈瘤破裂や急性大動脈解離など、緊急手術の必要な症例に対して他施設からの要請を受けて緊急対応しています。ドクターカーは24時間365日体制で神奈川県内全域、東京都内全域(それ以外の県でも条件により可能)をカバーします。
“救える生命を救うため”に、多職種チームが一丸となって取り組んでいます。

No refusal policy! 受け入れ要請は断りません!

川崎大動脈センターは、24時間365日、すべての大動脈疾患患者を受け入れています。

対象疾患

胸腹部大動脈瘤/急性大動脈解離/胸部大動脈瘤全般/腹部大動脈瘤/腸骨動脈瘤
特に、これまでの心臓外科施設では手術成績が不良であった胸部大動脈瘤、胸腹部大動脈瘤、急性大動脈解離も対象疾患とし、また、高齢者や臓器合併症を合わせ持つ重症症例にも積極的に対応し、良好な成績を上げています。

急性期看護師に求められる技術、知識がしっかりと身につく

7階病棟は外科的処置も多く、急性期看護師に求められる知識・技術全般をしっかり経験することができます。そのため当センターには、急性期未経験の看護師さんや、整形外科、消化器外科などの外科系の病棟を経験してさらなるスキルアップのために転職されてきた看護師さんが多くいらっしゃいます。

7階病棟で実践できる看護技術

  • 局所麻酔手術後、および全身麻酔手術後に抜管した患者の術直後管理
  • 創部と各種ドレーンの管理
  • 気管切開患者の呼吸器(NPVV)管理
  • 急変対応(ICLS)
  • 胸腔穿刺、中心静脈カテーテル
  • 周術期合併症の看護(脳梗塞、対麻痺、不整脈、嚥下障害など)
  • 術前検査(心臓カテーテル、心臓CT)対応
術直後管理に強くなる

腹部の大動脈疾患等については、術直後患者を7階病棟で直接受け入れるため、術直後管理にも強くなります。
未経験の方でも段階を踏んでフォローし、入職後2年目から術直後患者の受け持ちを開始しています。

7階病棟術で直後を受け入れる症例

腹部の開腹手術直後/EVAR(腹部ステントグラフト内挿術)術直後/経皮的血管形成術/リンパ管造影

ACU1で術直後を受け入れる症例

胸部・胸腹部の開胸手術直後(予定・緊急)

ACU2で術直後を受け入れる症例

周術期合併症例/TEVAR(胸部ステントグラフト内挿術)術直後

ACUへの教育ローテーション

大動脈センターでは、希望に応じて7階病棟からACU1、ACU2への教育ローテーションを実施しています。ローテーション制度を活用して、開胸手術直後の患者管理、呼吸器管理、クリティカル領域の看護アセスメントなどを集中的に学ぶことができます。

急性期から回復期、退院まで一貫した看護が実践できる

入院から回復期、退院まで一貫して看ることで達成感を感じる

当センターでは、フロア内で入院から術直後、退院まで一貫した看護を提供しています。
急性期から回復期までを看ることは、看護師としての一貫した知識や技術を身につけるとともに、患者さんに入院から退院まで関わることができたという達成感を感じられると思います。

患者さんの不安にじっくりと寄り添う

大動脈疾患は生命の危機に直結する疾患です。また胸部の大動脈疾患については、心臓を止めて大血管を置換する大きな手術が必要になります。
手術を控えた患者さんは大きな不安を抱えています。患者さんの不安にしっかりと寄り添うことも当病棟の看護師の大切な役割です。

元の生活に戻ることを目標にして、患者さんに寄り添う

術後の急性期を脱した患者さんは、リハビリスタッフ・看護師とともに元の生活に戻ることを目標にリハビリに取り組みます。大きな手術を乗り越え、リハビリを頑張り、元気に退院される患者さんの笑顔を見ることは大きなやりがいの一つです。

専門性を高め、質の高いリハビリを実践

大動脈センターには専属のリハビリチームが常駐し、専門性を高めて質の高いリハビリを実施しています。
リハビリスタッフと看護師が一緒にリハ介入するので、患者へのアプローチ方法などを共有することができ、看護師は日常生活動作の援助を不安なく実施することができます。
リハビリチームには言語聴覚士もおり、周術期合併症の嗄声や嚥下障害に対して介入し、症状の改善を図っています。

未経験者から、急性期看護のプロを育成する教育体制

キャリアアップイメージ

入職1年目
自立度が高い患者受け持ちから開始し、フォローのもと重症患者の受け持ち開始を目標にする
入職後は、まず術前患者の看護から始め、ステップを踏みながら、術前検査、術後患者の内自立度が高い患者の受け持ち、退院指導を行っていただきます。
少しずつ受け持ち患者の重症度を上げ、入職半年後を目安にフォロー付きでACUからの転棟患者など重症患者の受け持ち開始を目標にします。また、術式の理解などのために手術室の見学も実施しています。
入職2年目
重症患者の受け持ち、呼吸器管理ができるようになる。リーダー業務開始
受け持ち患者の重症度を段階的に上げていき、術直後患者管理や呼吸器管理ができるようになります。
リーダー業務も開始していきます。
他部署理解のためのローテーション
他部署を理解し連携を深める
センター内他部署の業務を理解し、病棟間の連携をスムーズにすることを目的に、ACU1とACU2へのローテーション(数週間程度)を行います。
入職3年目
リーダー業務独り立ちが目標
3年目からは、既卒入職者のフォローなど教育面の役割も担います。
これまで身につけてきた知識・技術・アセスメント力を発揮し、リーダーとして、メンバーからの相談に応え、医師に相談・提案しながら主体的に治療に関わります。
ACUローテーション
3ヵ月程度の期間でACUへの教育ローテーションを実施します。重症患者の術直後管理、クリティカルケアを学びます。
入4職年目
リーダー業務独り立ちが目標
委員会活動等の病棟の役割を担い、管理職とともに病棟の課題点を改善していく。
教育・フォローについて

新人にはプリセプター制度を導入し、教育プログラムに沿って知識・技術を深めていきます。新人・プリセプターは適宜、面談で進捗状況の確認を行います。
月に1回プリセプター会議を行い、プリセプター・アソシエイト・主任・科長で進捗状況がプログラムに沿っているか、社会人としての対応能力はどうか、現状の困りごと・不安ごとを共有し解消に努めています。
既卒者には経験年数に合わせて臨機応変に教育プログラムを作成し、アソシエイトを付け、指導しています。定期的に面談を行いフォローしています。 大動脈疾患のみという独特な診療科・医師たちの中で、知識を得ることやルール・決まりごとにギャップが生じるかもしれないですが、病棟全体でフォローするので興味を持っていただけたら嬉しいです。

7階病棟既卒者教育プログラム