病棟紹介Ward

9階南病棟

脳神経外科(脳血管センター/低侵襲脊椎脊髄センター)

患者さんと目標を共有し、ともに頑張ることが看護の魅力

脳卒中により突然手足が不自由になり今までできたことができない。
後遺症が残ってしまった患者さんに対して、どのように援助し、どのようなメンタルフォローをすれば患者さんが前を向くことができるのか?私たちは多職種で考え、患者さんの立場に立ち、患者さんの個別性を尊重した支援をチームで実践しています。
患者さんと目標を共有しともに頑張ることで、麻痺がありながらもお一人で着替えができたり、トイレへ行けたりと患者さんは日に日に回復されていきます。その姿を見ることは大きな喜びであり、やりがいにつながります。

患者さんの回復を間近に見ることで感動し、
看護師としての使命を再認識する

9階南病棟の強み

  • 専門性の高い医療・看護の提供
  • チーム一丸となって患者さん・ご家族に寄り添う
  • 看護とリハビリの強いパートナーシップ
  • 病棟の頼もしい存在~認定看護師・診療看護師の活躍~
  • 未経験者歓迎の手厚い教育体制
専門性の高い医療・看護の提供

開頭手術・血管内治療・脊椎脊髄の3領域に対応

当科は病院理念の“断らない医療”に沿い、24時間365日体制で開頭手術・血管内治療・脊椎脊髄疾患治療の3領域すべてに対応できる診療体制を整えています。
開頭手術と血管内治療の両治療を行っている病院もあまり多くはないと思いますが、そこに脊椎・脊髄疾患も加えて3領域の治療に対応できる病院は全国的に見ても非常に珍しいと思います。

全国でもトップクラスの治療実績

脳神経外科の年間の手術件数は700件以上。豊富で多様な症例を経験できる環境があります。

1分でも1秒でも早い治療を実践 ~脳へのダメージを最小限に~

脳卒中治療は時間との闘いです。当科では、救急隊からのホットラインを脳神経外科医師が直接受け、院内独自のプロトコールに沿って、迅速な治療を実施しています。
当科におけるrt-PA(血栓溶解薬)投与および血栓回収までの時間は、学会の目標時間を上回っており、患者さんの脳へのダメージと後遺症の発症を最小限に抑えるために、多職種チーム一丸となって取り組んでいます。

脳・神経疾患に関するスペシャリストが揃っています

当科には、日本脳神経血管内治療学会専門医が4名、日本脊髄外科学会認定医が2名在籍しており、専門性の高い治療を行っています。

対象疾患

  • 脳血管障害
    急性期脳梗塞治療(rt-PA、血栓回収療法)/脳出血(開頭血腫除去術、内視鏡血腫除去術)/くも膜下出血(クリッピング術、コイル塞栓術)/脳動静脈奇形/硬膜動静脈瘻/内頚動脈狭窄症/頭蓋内動脈狭窄症・閉塞症
  • 脊椎・脊髄疾患
    変性疾患/椎間板ヘルニア/脊髄腫瘍/脊髄損傷/脊髄血管障害・脊髄硬膜動静脈瘻/キアリ奇形・脊髄空洞症/黄色靭帯骨化症/後縦靭帯骨化症
  • 脳腫瘍(腫瘍摘出術、生検術)
  • 外傷
    急性硬膜下血腫・硬膜外血腫/慢性硬膜下血腫
  • 機能的手術
    三叉神経痛/顔面痙攣
チーム一丸となって患者さん・ご家族に寄り添う

私たちは、入院早期から医師・看護師・リハビリ・薬剤師・管理栄養士・医療ソーシャルワーカーなど多職種で患者さんの情報を共有し、カンファレンスなどを通じてチームで治療・転帰の方針を検討しています。
後遺症が残ることの多い脳神経外科の看護では、残存機能を活かした日常生活の再構築や、社会復帰に必要な支援が大切です。患者さんとご家族の求めているゴールに向けてどのような看護提供ができるかを多職種と連携し、チームで検討しています。
そのため、多職種カンファレンスも活発で、退院調整カンファレンス・NSTカンファレンス・ADLカンファレンス・抑制カンファレンスなどを頻回に行い、チーム一丸となって患者さん・ご家族に寄り添っています。

看護とリハビリの強いパートナーシップ

専門のリハビリチームが病棟に常駐

当院には45名のリハビリスタッフが在籍。各病棟にチームで常駐し、診療科ごとに専門性を高めてリハビリを実施しています。
当病棟では、患者さんの残存機能を活かしたリハビリを早期から開始し、看護師と協働して患者さんの未来を見据えた支援を実践しています。

リハスタッフがベッドサイドに伺い、入院病棟内でリハビリを実施

当院では、リハビリスタッフが患者さんのベッドサイドまでお迎えに上がり、ベッド上や廊下・デイルームを活用し入院病棟内ですべてのリハビリを実施しています。また、SCUでも早期からリハビリが介入し、離床を促し呼吸リハなどを実施しています。

看護とリハビリの密な情報共有

リハビリスタッフが患者さんと関われる時間には限りがあります。そのため、看護師の日常生活支援も重要です。看護師が入院中に患者さんにどのように関わるかにより、患者さんの回復を左右することもあり、日常生活のケアが患者さんの回復にダイレクトにつながるのでやりがいになります。
そのため、毎日1回、看護とリハビリでカンファレンスを実施し、患者さんに合った支援を検討しています。

病棟の頼もしい存在~認定看護師・診療看護師の活躍~

認定看護師(摂食・嚥下障害看護)

9階南病棟には、摂食・嚥下障害看護の認定看護師が1名常駐しており、患者さんの嚥下機能について病棟看護師が相談しやすい環境を整えています。
嚥下障害がある患者さんに対しては、認定看護師が中心となり、NSTと協力して嚥下リハビリを行い患者さんが安全に口から食べられるように支援しています。
また、看護部付でもう1名摂食・嚥下障害看護の認定看護師が在籍しており、病棟と中央とで連携して患者さんの「食べたい」という希望を叶えられるように取り組んでいます。

診療看護師

脳神経外科には診療看護師が1名常駐しています。診療看護師とは、医師の指示のもとで一定の診療行為を提供することのできる看護師です。
診療看護師は、日々医師と患者の病状や治療方針に関して共有していることから、医師と看護師、コメディカルとの間の橋渡し役を担うことが多く、病棟看護師にとって頼もしい存在です。

未経験者歓迎の手厚い教育体制

新卒教育

年間教育を基本に、プリセプターと一緒に目標を考え、達成へ向けて日々の業務に取り組めるよう、相談しやすい環境づくりを心がけています。不安を解消しながら、できることを増やしていけるよう、病棟全体で協力しながら進めています。

既卒フォロー

業務に慣れるまでフォロー担当が一緒に行動し、今までの経験を伺いながら、自信がつくまで見守り進めていきます。関連部署(血管撮影室)への見学を通じ、検査・治療を受ける患者さんの看護を学ぶこともできます。

※教育プログラムはこちらからダウンロードできます。

9階南病棟教育計画(新卒)

9階南病棟教育計画(既卒)

教育ローテーション

SCUと9階南病棟間での教育ローテーションも実施しており、超急性期の術直後管理を学べる環境も整っています。

こんな看護知識・技術が身につく

  • 脳疾患看護
  • 脊椎・脊髄疾患看護
  • 周術期、ドレーン、呼吸器管理
  • 栄養管理、創傷ケア、認知症看護

手術・検査の件数も多く、業務の中でも先輩と確認しながら反復して学ぶことができ、入院から退院、術後のリハビリテーションに至るまで、急性期~退院後を見据えた看護を一貫して学ぶことができます。

看護の魅力と目指す看護

当病棟ではプライマリー制を取り入れており、入院から退院後まで個別性のある看護を考えています。毎日カンファレンスを行い、患者さんが前向きに入院生活を過ごせるよう、広い視野を持って意見を出し合い、継続的な看護を提供できるよう多職種で取り組んでいます。

入院前の生活リズムに合わせた関りを大切にし、未来を見据えて日常生活のケアを提供すること、患者さんと目標を共有しながら共にがんばることが看護の魅力だと感じています。
手術や入院看護で忙しい日々を送る中でも、スタッフ同士お互いに声を掛け合いながら協力して頑張っています。患者さんが元気になって退院する姿や、病状が安定しリハビリ病院に転院していく姿から私たちも元気をいただいています。